6月のお便り / 高校を選ぶ基準 / 共通テストと2次試験の違い


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今回の内容

 

1.  中学生が高校を選ぶときに考えるべきこと

 

2. 共通テストと2次試験の違い(英語の場合)

 

3.  若いうちに、いろいろな人に出会い、物語に出会い、旅をすることの大切さ


1. 大学 推薦時代に中学生が高校を選ぶときに考えるべきこと


 

 中学までは、塾が全ての内容を詰め込んでくれたり、新研究のような簡単な問題集を繰り返したりするだけで高校入試で成果を上げることができます。

 これは入試範囲が狭いのと、新潟の入試レベルが低いために可能な方法になります。

 

 大学入試は全国大会になるので、そうはいきません。各科目 授業のみでカバーすることは不可能で、自分で計画・方法を考えてやっていかなければ突破できません。

 

 

 中3まで塾の言われた通りにこなしているだけで「先取り」や「自分で創意工夫する」思考が育っていないと、高校でつまづいてしまいます。

 

ーーーーー

 

 地方都市は公立王国なので、「新潟高校・南高校に行くことが正解だ」と思っている方が多いです。私はそうは思っていません。

 

 なぜかと言うと、大学入試の過半数が推薦で決まる時代では内申点による「足切り」があります。そんな中、重要になっているなか、新潟高校・南高校は定期テストが難しく、他の高校よりも内申点が取りづらいのが現状です。

 

チャートにすると、

 

①高校入試 

 地元に通う場合、1つでも偏差値が上の高校に行くことが正解だと思っている。

 

 ↓

 

②大学入試 

 推薦が過半数、年内で決まる時代に変わっている。今後は地方の国立にもその流れが来る。

※ 趣味で、大学受験マニアによるYouTubeチャンネルを逐一チェックしていて、それを参考にしています。

 

 ↓

 

③就活 

 現在、大企業や外資系に行くことが学歴社会の勝利の形ではある。AIによってホワイトカラーの価値は衰退していくし、いわゆる安定企業の形は変わっていく。

 

 

 

 特に②の変化が起こっているのに、①だけ未だに、偏差値が少しでも高い高校が良い、と思っているのはずれていると思います。

 

 推薦が増加し、一般入試で大学に入るためには相当な学力が求められる時代に入っています。

 

 そして、生徒が一般向きか推薦向きかは中学である程度 分かります。

 

・定期テストはできるけど、実力テストは苦手。

 

・勉強が好きではない。習慣的に勉強することはできない。

 

・継続的に勉強する習慣形成力や意欲がない + 数学・理科が得意ではない。→(勉強するガッツがある生徒は、理科系を中心に巻き返すことは可能。)

 

・良い意味で得意教科に偏りがある。→数学・理科が得意なだけで通る国立大学(東京海洋大学とか)もある。

 

 上記の生徒は、国立であれ私立であれ推薦を選択肢に入れて高校選択を考えて良いと思います。

 

 

 具体的には、中学生が高校を選ぶ際に、たとえば 第一・江南・明訓・清心女子のように 生徒に合わせた定期テストを作ってくれる学校だと、内申点が取りやすかったり、得意な子は先取りができます(明訓は朝テストという時代遅れのシステムがあるので、先取りはしづらい)。

 

 

 南・新潟高校は定期テストの難度が高く、内申点が取りづらい。(ざっくり、新潟高校で評定3.5の生徒は、明訓なら4.5以上 取れる。新潟高校は進研偏差値 学年平均が60以上あるが、第一高校で進研偏差値60ある生徒は評定で4.8以上取る。)

 

 

 特に新潟高校は内申点の最低ラインが設定されている大学推薦では不利に働きやすい。

 

 → 新潟高校の魅力は変えがたいので、入学をするなら卒業後に、大学現役合格に縛られず、1浪まで許容する覚悟で国立大学/ 難関私立を目指すことを前提にしても良いと考えています。

 

 近年の新潟高校は 学校のカリキュラム(特に1・2年生向け)がまずく、生徒の高い学力を活かしきれていないと感じています。これは現大学1年を除き、3年連続で生徒から不満を聞いている(例えば、英語はコミュニケーションごっこで文法を教えてくれない。数学は開成でも出さないような難易度の問題を出す。3年生にもなって、話し合い活動で基礎勉強は生徒に丸投げ)。

 予備校で1浪で新大医学部に入った県高生はSVOを高校の時に習わなかったと言っており、きちんと基礎から学んだら4ヶ月で、全統模試がSランクになりました。なので、学校のカリキュラムに振り回されて基礎が身についていなかった県高生が1浪して基礎から学び直すことで大化けするケースはあります。

 

 

 新潟高校に入れば、

 

・学校への誇りを持ちやすく、長期間にわたって深いところで自己肯定感にはつながる。

(だからと言って、カリキュラムに追いつけない生徒がいくと、大学入試結果では 私立や南に行った生徒に逆転される場合もある)

 

・レベルの高い他者に囲まれることで、長期的な目標設定は高くなる。

 

 

・入試直前期の共通テスト用のカリキュラムは素晴らしい。

 

 一方、内申点は低くなりやすいし、国立以外の推薦枠も簡単にくれない。(今後の変化に期待)

 

 

_____________

 理数科について

 

 新潟高校→東大に行く生徒の中には、力試しで開成・灘高校に受かっているような優秀な子が地元に残ってくれているパターンが多いことを附属生はわかっているでしょう。

 

 どうやら、そういった開成レベルに合わせて 授業を構成する先生がいるようである。つまり、数学・物理あたりが得意ではない(高校の先取りができるレベルにない)生徒が理数科に入ると心が折れやすい。

 

 理数科を狙う場合、附属生はとんでもない優秀な生徒を見ているので、耐性ができている。だから理数科でも心は折れづらい。一方で、[公立中で1番手だった生徒:地元の神童]は 理数科に行ってとんでもない優秀な子を見て、カリキュラムが早すぎて心が折れやすい。

 事実、心が折れて文転した生徒も、卒業までは振るわなかったけれど、1浪して基礎からやり直して逆転した生徒も見ています。(よって附属以外の生徒で理数が得意なわけでないのに、理数科を希望する場合、私は慎重を期すように伝えます)。

 

 南高校のカリキュラムは地に足がついていて、私は割と好きですが、定期テストは理不尽なことが多い。平均点が赤点もよく見かけるし、宿題も生徒の忙しさを考慮しない量を出す先生が定期的にいる。評定も明訓・第一と比べると[マイナス 0.5 くらい]になるので、推薦を考える人は 参考にしておくと良い。

 

 個人的に好きな学校は 新潟江南高校。生徒の実力に合わせた教材の選び方が良い。生徒が入ってから学力が伸びている感じが伝わってきます。昨年の合格実績は、江南は年々伸びて 明訓と同じくらいに並んでいました。(2023まで)

順調に成果も上がっていたのに、今年は倍率が低めだったので、江南の良さが理解されていないんだなー、とガッカリしています。立地が不便な割には奮闘していると思います。

 

 ただし、江南については

 

・上所駅ができて、南高校への受験層が増えること

 

・今後は、人口減によって 新潟、長岡、高田など地域の難関校は学級減による調整が入る可能性があること(理由は、私立との兼ね合い…以下 略)

 

などから、今後 生徒層に変化がありそうな予感はあります。

 

 少子化の速度から考えて、現在 小、中学生の生徒は、新潟・南で今後、順番に学級減がある可能性については心の準備をしておいて良いでしょう。

(だからと言って焦る必要なはく、入学する難易度は大きく変わらないです。きちんと人口動態を踏まえて減らすため。)

 

 

     女子生徒のうち、私立文系専願ならば、清心女子を選ぶのも合理的。1学年40ー50人しかいないが、キリスト系のために上智大学の推薦枠などが揃っている。卒塾生に 上智大学の指定校で人気学部をとった生徒がいます。きちんと通って卒業すれば、校内で競争が少ないのは大きなメリット。

 

 

 最終的に何が言いたいかというと、

・勉強が得意な子で

・一般国立を狙う生徒はどの学校でも良いと思います。

 

 ですが、明らかにそうでない生徒が無理に新潟高校に入って心が折れたり、南高校に滑り込んで内申点を下げるよりも、内申点の取りやすい高校を選んで、推薦を選択肢に入れやすいようにしておくのも戦略だということです。

 

 2025年現在、南・新潟は内申点や推薦という点では、明訓・第一などより不利に働きやすいのが現状です。

 

 生徒はふわっと校舎を見たり、部活を見たりして決めると思いますが、受験の構造変化とか各校の現実を見て、決めていくことが高校受験でも大切だ、というお話でした。

 

(あくまで主観です。もう学校現場は離れてしまったので、今後はこういう話も詳しくなくなるとは思っています。ただ内申点については在籍生のものを参照して、明確に差があるので参考になるかと思います。)

 

 


[余談]

 

新しい iPad を購入し、ピンク系で揃えた空間。

 

生徒からは「またiPad 買ったんですか?」と言われている。

 

 ※ まったく話は変わり、連絡していませんでしたが、Line質問受付は年中無休で、元旦・お盆・入試の前日までやってます。予備校が年中無休で質問対応しているので、こちらは全く負担ないです。

 実際に 2021年に東北大学に受かった生徒に対しては、入試の前日までLineでフォローしました。

 

 


2. 共通テストと2次試験の関連性(英語の場合)


 忘れてしまった方も多いと思いますが、もともと共通テストの最大の目的は

 

「英語を4技能化して、共通テストを最終的に外部に委託する」というものでした。

 

 GTECというベネッセが作った「(貴重な土曜日を奪う)4技能テストを受けさせられている学校が多い」と思いますが、共通テストの英語をGTECに移行させよう、とベネッセと文科省が癒着していたのは学校現場でよく語られる都市伝説です(真偽は不明)。GTECの問題文は良いのですが、スコア基準もゆるいし、最終スコアは英検より低くなるし、結果は気にしなくていいです。

 

 その後、4技能化は水に流され、大量で中身の薄いリーディング・リスニング問題だけが取り残されるという悲劇が英語の共通テストで起きてしまったのです。

 

 

 センター試験は発音問題を除き、2次試験の基礎をきちんと計測できていた素晴らしいテストであったのに、共通テストは全く何を測定しているか不明です。

 加えて、生成AIができる前に方針を作ったテストなので、本来の趣旨からも外れて最早、何を測定したいのか謎のテストです。

 

 

 2次試験とどれくらい違うかというと、

 

・共通テスト ー   ヒップホップ系ダンス(速く踊れればサマになり、基礎が多少欠けていても形になる

 

・2次試験(旧帝) ー クラシックバレエ(ゆっくりで、先端まで正確に評価されるので、誤魔化しが効かない)

 

 共通テストは量をこなすことで ある程度の点数に達することができる試験。なので、基礎ができたあとに1ヶ月くらい学校の直前期に演習をこなすだけで80-95%は届きます(英語の場合です)。対して、2次試験は、基礎の深い理解と反復が必要な試験。

 

 私が伝えたいのは、

① 2つのテストはまったく別物として、分けて考えないといけない。

 

② 「どちらが時代の変化に強い学力なのか」といえば、2次力である。

 

 ということ。

 

 これだけ時代が変わって、技術が進化してルールが変わっていくなか、必要なのは「時代の変化に耐える基礎力・思考力」でしょう。たとえば、生成AIを使う上で大事なのは、問題の本質を捉えて 言語化して質問する力です。

 

 ここで必要なのは、共通テストのような薄い文章を速く処理する力ではなく、クラシックな力を問う2次試験の学力であって、だから私は全員に旧帝大レベルまで英語力(母語と英語をやりとりする力)をつけて欲しいと思っています。これは信頼を置いている 河合塾の登木先生も言っています。

 

 


今月の4コマ(生徒用には教室掲示してあります。


3.  若いうちに、いろいろな人に出会い、物語に出会い、旅をすることの大切さ。


 

[以下は ただのブログです]

 

1月に鑑賞した[ Perfect Days ] という映画の影響を受けて始めた

 

・5:30 起床  - 家中の掃除  - 歩きながら勉強  - ラジオ体操 - 旧帝大の問題解く - 朝ごはん食べながら 英語ニュース -  仕事の準備 - 7:30 出勤

 

の習慣ですが、 5ヶ月弱 続いています。日曜・祝日も 旅行中も GW中も例外は作っていません。

 

 理由は2つあって、

 

①生活習慣を固定化した方が、明らかに体調が優れ、幸福度も高くなることに気づいた。

 いつも 健康で機嫌が安定している先生から生徒も教わりたいでしょう。前日に深酒したり、失恋したりしてパフォーマンスが変わる学生講師と違い、社会人講師として常にサービスを安定させるべき。

 

②    受験生は祝日も関係なく頑張っているから。

 これは予備校に勤めたおかげ。若い貴重な時間を勉強に捧げている生徒を見ていると、感動して、こっちも当然 研鑽をつまなきゃいけないよね、と言う気持ちになっている。

 

 

 私はどちらかというと、年中 仕事のことを考えている「ワーカホリック」に属するタイプです。

 

 大した学歴もなく、実家が裕福でもなかったので、若いうちはとにかく自己研鑽にあてて、旅にでて、本を読んで、いろいろな大人に会うようにしていました(自己啓発が流行っていた世代だったというのも大きい)。

 

 「旅・人・読書」を大事にしていたのは、ライフネット生命創業者で知の巨人と言われている、故出口 治明氏の著書からの影響です。

 

 

 

 

 その旅と人との出会いのなかで、15年くらい前に三重県鳥羽市で細々と宝飾類を営業していた方に会いました。この方は人として 1流であることがすぐにわかりました。

 私なんかは仕事の量で誤魔化しているだけで、性根が悪い自覚があります。常に自戒しておかないとダメだと思っているので、こうやって自分の微妙な点を自己開示して、甘くなっている部分があれば指摘してもらいたいと思っています。

 

 この方から色々と自営業の肝を学ぼう、と勝手に師匠と慕って 鳥羽市にインタビューしに3回行きました。ちなみに現在77歳の方なので35歳以上の年齢差がありました。(若いときの行動力って、振り返るとすごい)。

 

 この方の60歳をすぎても謙虚に若者から学び、誰に対しても丁寧に仕事をしていた姿を見てきたので、業種は違うけれど自塾の運営の参考にしているつもりです。

 

 

 読書でいうと、若い頃に読み漁っていた教育哲学者(西田幾多郎の弟子で、哲学を簡単に実践的に書いてくれた人)が、

 「人間は、青年期・40歳になってから・(あともう1つ 60-70歳?)」の3つの時期に、貴重な出会いをしなければならない。実際に人と会うことはなくても、偉人の伝記を読むことや、パールバックの『大地』のような年代記を読むだけでも良い。といったことを書いていました。

 

 1月に40歳になってから、ふとこの言葉を思い出して、20代の時に読んでいた小説を読み直したり、もう1回 生活習慣から見直そうかなと思っていたタイミングと映画鑑賞が合致したのかもしれません。

 

 

 うまくまとまりませんが、塾なので受験の話ばかりしているけれど、もう少し広い目で見て 各生徒の幸福を願っています。高校生のうちは勉強で忙しくて暇のない生徒も、大学生になったら 旅・本・人に触れて視野を広げて欲しいです。

 

 変化の多い社会では、常識を疑い、物事を異なる角度から捉える「問題解決力が大事」だと思いますし、上記の3つを通して、その力は磨かれると思っています。

 


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